上司と始める秘密の子作り契約?!~あなたのことを好きになってもいいですか~
 本田の優しさだと分かっている、それでもあかりは感じてしまうのだ、どうしようもなく。
 
「……ごめ……離して」
 
 (嫌……樹さん以外の男の人に抱き締められるの、無理)

 身体が自然と拒否する、心がざわざわして息苦しいほどの不快感。不破に慣れ過ぎた身体は他の男を容易には受け入れられない。その現実をあかりはさらに突き付けられる。

「すみません……」

 離して、と言われて素直に離れた本田。それでも手を握ってくるからあかりは戸惑っていた。包まれるその手が熱いから。

「泣いてる天野さん見てたら……ちょっとキました」

「……キ、ました?って、どういう意味?」

「そういうこと聞いてくるのなんなんですかぁ?なんか天野さんって……ちょっと無防備すぎっすよ」

「ぇ……」

「そんな青い顔してなかったらマジで押し倒してますからね!俺!」

 押し倒される前にもうすでに倒れている。そう思いながらも本田の言葉にあかりは目を瞬かせた、驚きでだ。
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