上司と始める秘密の子作り契約?!~あなたのことを好きになってもいいですか~
「……姉が死んでからいろいろ考えて。当たり前の幸せっていわれたけど、そこがあんまり考えられなかったんですよね。両親の記憶って全然ないし、結婚とか家庭のイメージも持てないし」

 当たり前は人それぞれだ。何をもって当たり前で幸せかははかれない。姉が望んでいる幸せがあかりの願う幸せかはわからない。あかり自身が幸せをまだ探しているところなのに。

「でもひとつだけわかったんです。姉を失くしてから時間が経つほどに感じるんです、私、一人だなって。独りぼっち、私と繋がり合えてる人がこの世の中にはもういないんだなって――孤独を」

 誰もいない、あかりはそう思った。

「家族がいないんです、私」

 その事実にハタと気づいて立ち止まってそして思った。

 ――独りきりだ、と。
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