上司と始める秘密の子作り契約?!~あなたのことを好きになってもいいですか~
 不破を怒らせた。 
 でもあかりには怒る理由がわからなかった。

 優しくされてそれを素直に受け止めて喜べと言うのだろうか?そんなことまで頼んでいない、不破がそこまで自分に尽くす必要こそない。自分は不破に何も返せない、この身体しか捧げられない、そう思っていたのに――。


 拒んでいないのに拒まれた、不破の求めたときに応えられなかった、それがあかりの心をまた締め付けていく。

 (どうしたらいいかわからない……どうしたらよかったの?わかんない)

 会えてうれしかった気持ちが嘘のようにしぼんで泣きそうになった。

 この関係が終わるときは、お腹に子を宿したとき、あかりはそう思っていた。

 (でもそうじゃないかもしれない……)

 案外いつでも終わるものなのか、あかりはそう思った。

 不破が抱きたくないと思えば終わる。不破がもういいと突き放せばそれだけのことなのか。
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