上司と始める秘密の子作り契約?!~あなたのことを好きになってもいいですか~
 つまり不破は、恋人を作るのが面倒ということだろうか。あかりは脳内で考えている。

 男と女が出会ってすぐにそういう関係になれるものでもない。恋愛は始まればいろんな時間を積み重ねる、それらが交わって気持ちが膨らむ、気づかないくらい距離が縮まる、心も……身体も。

「ワンナイトとか……部長ならちょろそう……」

 思わずこぼしたら不破がフッと笑って冷たい声で吐き捨てた。

「やだよ、どこの誰かわかんない女抱くのは」

「……」

「俺もさ、いい年なの。そこそこキャリアもある、危ない橋自分から渡らない」

「なるほど……」

 どこまで納得しているのか。言う言葉に素直に頷くあかりにやっぱり不破は吹き出した。

「天野なら安心だよな?身元しれてるし性格もそこそこ把握してる、信用できる。そんで俺のこともわかってる……この関係、誰かに話す?」

「はな、話せるわけありません!」

 勢いよく言い返したらまた笑われた。その横顔がやっぱりどうしたってかっこいいとあかりは見惚れてしまう。
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