バリキャリ経理課長と元カレ画家、今さら結婚できますか?
第七話「組織変更の内示」
「おめでとうございます、葉月部長!」
ワイングラスが軽く触れ合う音が響く。
理沙の戦略経理部長への就任が内定し、経理部の同僚たちがささやかな祝賀会を開いてくれた。
「部長なんて、もう完全に幹部候補ですね!」
「葉月さん! 目標にしてます!」
皆が祝福してくれる。
理沙も、微笑みながらグラスを傾ける。
——成功した。ちゃんと、ここまで来た。
けれど。
ふと、空になったワイングラスの底を見つめる。
周りの賑やかな声とは裏腹に、胸の奥にぽっかりと穴が開いたような気がした。
「私、何が欲しいんだろう」
ワインを飲みながら、静かに考える。
夜の帰り道、ふと拓真を思い出す
店を出ると、冷たい夜風が頬を撫でた。
遅い時間の帰り道は、もう慣れたもの。
けれど、今日はいつも以上に心が落ち着かない。
「……うまくやれてる、よね。私」
そう呟いてみても、答えは返ってこない。
——でも、私生活は? 心の支えは?
気づけば、歩きながらスマホを取り出していた。
連絡先を開く。
『浅井拓真』
2か月以上、連絡していない名前がそこにあった。
何も変わらないようで、でも、何かが変わった気がする。
指が画面をなぞる。
「今なら、彼と向き合える気がする」
そう思った瞬間、理沙は決意した。
拓真と、もう一度話そう。
正式に戦略経理部長に着任する前に。
それが、今の自分にとって必要なことだと、理沙ははっきりと感じていた。
ワイングラスが軽く触れ合う音が響く。
理沙の戦略経理部長への就任が内定し、経理部の同僚たちがささやかな祝賀会を開いてくれた。
「部長なんて、もう完全に幹部候補ですね!」
「葉月さん! 目標にしてます!」
皆が祝福してくれる。
理沙も、微笑みながらグラスを傾ける。
——成功した。ちゃんと、ここまで来た。
けれど。
ふと、空になったワイングラスの底を見つめる。
周りの賑やかな声とは裏腹に、胸の奥にぽっかりと穴が開いたような気がした。
「私、何が欲しいんだろう」
ワインを飲みながら、静かに考える。
夜の帰り道、ふと拓真を思い出す
店を出ると、冷たい夜風が頬を撫でた。
遅い時間の帰り道は、もう慣れたもの。
けれど、今日はいつも以上に心が落ち着かない。
「……うまくやれてる、よね。私」
そう呟いてみても、答えは返ってこない。
——でも、私生活は? 心の支えは?
気づけば、歩きながらスマホを取り出していた。
連絡先を開く。
『浅井拓真』
2か月以上、連絡していない名前がそこにあった。
何も変わらないようで、でも、何かが変わった気がする。
指が画面をなぞる。
「今なら、彼と向き合える気がする」
そう思った瞬間、理沙は決意した。
拓真と、もう一度話そう。
正式に戦略経理部長に着任する前に。
それが、今の自分にとって必要なことだと、理沙ははっきりと感じていた。