Embrace ーエリート刑事の愛に抱かれてー

早速役所に行って、母子手帳を貰った。

出産予定の女性が読む赤ちゃん雑誌も買った。

その雑誌には妊娠初期に気を付けることや、心構え、またベビーグッズの情報も沢山載っていた。

気が早いとは思いつつ、赤ちゃんの為の衣服やおもちゃを専門に売っている店へ何度も足を運んだ。

「わあ・・・小さくて可愛い・・・」

白い綿の肌着や、クマの形をしたロンパース。

水玉模様のスタイ、襟の大きなお出かけ着、パステルカラーの小さな靴。

どんな服を着せてあげよう・・・夢は大きく膨らんだ。

白い毛糸を買い、赤ちゃんの小さな靴下を編んだ。

赤ちゃんに良い影響を与えるという音楽も聴き始めた。

そうだ。哺乳瓶も買わなきゃ。

粉ミルクは何がいいんだろう。

今は離乳食にも色々なものがあるのね・・・

まだ胎動はない。

けれど確実にその存在を小夜は感じていた。

もう私はひとりじゃない。

自分以外の存在が自分の中にいる、その事実に小夜の魂は救われていた。

どんな名前にしよう。

誰からも愛されるような、可愛い名前にしてあげたい。

「元気に産まれてきてね。ママ、待ってるからね。」

小夜はお腹の子にそう呼びかけた。


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