Embrace ーエリート刑事の愛に抱かれてー

小夜は彼女の眼を真っ直ぐにみつめた。

「自首して。」

「・・・・・・。」

「そうすればあなたの罪は軽くなる。あなたも広之に貶められたひとりなんでしょ?今ならまだ間に合う。警察はもうあなたをマークしている。時間の問題よ?だから自首しよう?」

「あんたに説教なんかされたくない!!」

彼女はベンチから立ち上がり、小夜の前に立った。

「小夜先輩が・・・あんたが全部悪いのよ!あんたみたいな冴えない女が広之さんと付き合ったりしたから・・・!!だから広之さんは私になかなか振り向いてくれなかった。そしてやっと振り向いてくれたと思ったのに・・・。」

「・・・・・・。」

「ねえ、死んで?そして私の代わりに罪を被って?ほら、もう遺書だって用意してきたから。あはははっ!あー可笑しい!」

そう言い、彼女は気が触れたように笑い転げた。

彼女は『私が落合広之を殺した犯人です。下条小夜』とプリントされた紙を手に持ち、ひらひらとさせた。

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