Embrace ーエリート刑事の愛に抱かれてー
・・・まるで新婚夫婦みたいだな。
桂木は新妻を眺めるように、小夜を見て目を細めた。
事件の約1年後、桂木は警視庁の捜査一課へ栄転が決まった。
今夜はその送別会だ。
警視庁の捜査一課と言えば、花形部署だ。
しかし今以上に忙しくなるに違いない。
その前に小夜と正式に婚姻関係を結びたい、と桂木は思っていた。
しかしプロポーズの仕方がいまいち分からない。
するからには最高のシチュエーションでしたい。
自分が小夜に愛されている自信はあった。
けれどもし万が一断られたら・・・そんな恐怖も無きにしも非ずだった。
小夜を想うあまり、勇気が持てない。
俺ってそんなにポンコツだったか?
桂木は小夜にネクタイを締めて貰いながら、心でそう苦笑した。