Embrace ーエリート刑事の愛に抱かれてー
「ねえ。朝食食べていかないの?」
「朝一で会議があんだよ。そんなもん食ってる暇なんかねーよ。」
「・・・広之。もう同じ間違いしないから・・・だからまた来てくれる?」
弱々しくそう言う小夜を、広之は卑下た眼で見て薄笑いした。
「そうだな。お前は俺がいなきゃ、何も決められないんだもんな。」
「・・・・・・。」
「また来るから、安心しろよ。」
そして言ってきますの言葉ひとつなく、広之は会社へ出掛けて行った。
小夜はテーブルに並べられた冷めた味噌汁を見て、小さくため息をついた。
朝食は和食を作れと、昨日きつく言ったのは広之なのに・・・
昨夜遅くに広之はベロベロに酔って、なんの連絡もなく小夜のアパートを突然訪れた。
「ね、広之。私いま生理中・・・」
「構わねーよ。逆にゴム無しで出来るじゃねーか。どうせお前も溜まってんだろ?」
そう言って小夜の身体を乱暴に貪り、小夜を悦ばすことなく、一人で果てた。