Embrace ーエリート刑事の愛に抱かれてー
小夜はただ眼を見開き、桂木をみつめ、つぶやくように言った。
「まだ、何か聞きたいことがあるんですか?」
「俺は今、お前に千円で買われた男としてここに来ている。」
「・・・・・・。」
小夜のその透き通った頬に赤みが差した。
「どうして黙って消えた?」
「・・・・・・。」
「お前は俺に命を預けたって、そう言ったよな?」
小夜は眼を伏せたまま答えた。
「貴方には薄汚れた私なんかより、もっとお似合いの人がいるはずです。」
「薄汚れてようがなんだろうが、俺はお前がいい。あの夜からずっとお前のことだけを考えて生きてきた。」
「どうして・・・?」
「俺にはお前が必要だって言ったはずだ。」