人間が苦手なクールな獣医師が恋をして一途に迫ってきます
「前にも言ってたトリマーだな。由香にぴったりだ」
 病院にもトリミングする施設が備えられていて、定期的にトリマーが通ってきてカットする動物さんもいる。
 そんな姿を見ていたら私も勉強して一度諦めた夢を叶えたいと思うようになったのだ。
「ちゃんと資格を取ってみたいです」
「それはいい夢だ。由香が話してくれたから俺も自分の夢を話そうかな」
 こっちにおいでと手招きされたので私は彼の隣に座った。
 さりげなく腰に手を回して体を密着させられる。
「いつかは自分の動物病院を開業したいと思っているんだ。雇われていると自分が本当に動物たちにしてあげたいことができないこともある。動物もその家族も、安心して来てくれるような……そうだな……。公園のような動物病院を作りたいと思ってるんだ」
 夢を語る姿は瞳をキラキラと輝かせていてとても魅力的に見えた。
「素敵な夢ですね」
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