人間が苦手なクールな獣医師が恋をして一途に迫ってきます
 唇を割って舌が入り込んできて、私は素直に受け止める。
 大好きな人に触れられて幸せ。
「由香……」
「広大さん……」
 抱きしめあいながらキスをしていると、私たちの糖度がどんどん上がってきてしまった。
「本当に可愛いんだから。……今日は俺の家に泊まるだろ?」
「はい」
「じゃあ、続きは後で」
 恥ずかしいけれど私も同じ気持ちだったので小さくうなずいた。
ーーコンコン
 ドアがノックされて私たちは慌てて離れた。
 そこに入ってきたのは背が高くてショートボブがとても似合っている美人だった。
「榊原(さかきばら)」
「お疲れ様」
「紹介するよ。俺の恋人の山井由香。由香、彼女が一緒に開業する小動物専門の榊原千景(ちかげ)だ」
 榊原ドクターが私に視線を動かしてにっこりと笑った。
「初めまして。あなたが噂の恋人さんね」
「お世話になっております……」
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