人間が苦手なクールな獣医師が恋をして一途に迫ってきます
そんなつもりはないのに、少し会話をしただけで仲よくしていると思われてしまうのは心外だった。私が違うと言っても人それぞれ捉え方が異なるのでどうしようもできない。
「では、失礼しますね」
夜勤の事務員を見送り私は頭を下げた。
その日、受付の仕事をしていると、チワワを連れてやってきた患者さんのご家族がいた。彼は噂では若手IT社長らしい。
ブラックカードで会計を済ませると顔をぐっと寄せてきた。
「山井さん」
「何かございましたか?」
満面の笑みを浮かべてきたので私はキョトンとした。
「今度、僕とデートしてくれませんか?」
「デート……ですか?」
まさかの誘いに驚いて声が上ずってしまった。
「いつも親切に対応してくれて素敵な人だなと思ったんです。とりあえず治療が落ち着いたので声をかけるなら今しかないかなと」
「では、失礼しますね」
夜勤の事務員を見送り私は頭を下げた。
その日、受付の仕事をしていると、チワワを連れてやってきた患者さんのご家族がいた。彼は噂では若手IT社長らしい。
ブラックカードで会計を済ませると顔をぐっと寄せてきた。
「山井さん」
「何かございましたか?」
満面の笑みを浮かべてきたので私はキョトンとした。
「今度、僕とデートしてくれませんか?」
「デート……ですか?」
まさかの誘いに驚いて声が上ずってしまった。
「いつも親切に対応してくれて素敵な人だなと思ったんです。とりあえず治療が落ち着いたので声をかけるなら今しかないかなと」