人間が苦手なクールな獣医師が恋をして一途に迫ってきます
「俺は大丈夫だ。あの子たちのことが心配だからもう少し様子を見てからにする」
「そうですよね。宍戸ドクターもどうか無理はしないでください」
「ありがとう」
 じっと見つめられたので私は頬に熱が集中してしまった。
 命を助ける姿がすごく素敵で尊敬してしまって、この気持ちは間違いなく恋心だったと気がつき、どんどん大きくなる気がした。
「あの子たちは、この後どうなってしまうのでしょうか?」
「飼い主探しをしなければならない」
「なるほど」
 私も協力できればいいのだが、ペット禁止のアパートに住んでいるので今はどうすることもできない。
 元気になったら一日も早く運命の飼い主に出会ってもらいたい。
 そんな気持ちでいっぱいになった。
「また連絡する。気をつけて帰るんだぞ」
「はい」
 宍戸ドクターを見送ると私は帰宅したのだった。

 私は家に帰ってきてからぼんやりと考える。
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