人間が苦手なクールな獣医師が恋をして一途に迫ってきます
 本当に私のことを思ってくれているというのが伝わってきて胸がジーンと熱くなった。
「じゃあ、俺のことも下の名前で呼んでみて」
 宍戸ドクターはものすごく一途な性格をしているみたいで、少しだけ意思を曲げないところがある。ドクターは瞬時に判断し的確に指示する仕事の影響もあるのかもしれない。
 そういう部分にも私は惹かれたんだけど、今回のことに関しては動揺してしまった。
 でも私が名前で呼んで喜ぶなら彼の期待に応えたい。
「こ、広大さん……」
「よくできました。もう一度ご褒美をあげないといけないな」
 そう言ってふたたび口づけをしてきた。
 いきなりの甘すぎるモードに私の思考は追いついていない。
「俺のこときっともっともっと好きになって?」
 もうかなり好きになっているのに、これ以上好きになったらどうなってしまうんだろう。 不安で怖いけれど少し楽しみな気持ちもあった。
< 87 / 142 >

この作品をシェア

pagetop