人間が苦手なクールな獣医師が恋をして一途に迫ってきます
 興奮状態であまり眠れなかったけれど朝になると『おはよう』とメッセージが入っていた。まるで恋人みたいだと思いながら私も返信をした。
 髪の毛を整えて化粧をし出勤準備をする。
 電車に揺られて到着し、動物病院の中に入った。
 更衣室の前に到着すると広大さんに出くわす。
 思わずドキッとして一瞬固まってしまった。
 広大さんは優しく笑う。
「おはよう」
「おはようございます……」
 お付き合いしていることが周りの人に知られてしまうのは、なんとなくいけないというのが、オフィスラブだと思っている。
 特に相手が広大さんの場合、憧れている人がたくさんいるので、いろんな感情を抱く人がいるかもしれない。
 恋人になったというのを公表するのは、どちらかがここの病院をやめる時なのではないかと私は勝手に考えていた。
 周りに人がいないことを確認し私は小声で話しかけた。
「あの、宍戸ドクター」
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