キミと桜を両手に持つ
そういう生い立ちもあってか、周りからはしっかりしているとよく言われる。
忙しい母の為に家事全般は全て私がしていたから料理は得意。悲しいことや苦しいことがあっても仕事で疲れている母の負担にならないようにと自分の中で処理する癖が付いている。
だからどんな事があってもくよくよしない。何事も後ろを振り向かず前向きに生きる。母に言われたように一人でも強く生きれるよう頑張る。そう努力をしながらこの28年間生きてきた。
でも、時々自分を支えきれなくなる時がある。一人ぼっちで孤独に押しつぶされそうになる時もある。心折れてしまう時だってある。具合が悪くて助けて欲しい時もある。
本当の私はそんなに強くない。ただ必死に生きているだけ。
本当は誰かに守られたい。苦しい時や悲しい時はその力強い肩に寄りかかりたい。本当は私だって愛されたい──…
もし誰かに愛され守られて生きていけたらどんなにいいだろうと……そういつも思ってしまう。