悪女だってヒロインになりたいんです。
「…何しに来たの?俺はおまえと会いたくないんだけど」
七瀬さんに手を出したことをわざわざ責めに来たのだろうか。
わかっている。ただの八つ当たりだって。
–––「本当は親友の棗のことを信じてあげられなかった自分が坂上くんは一番許せないんじゃないの…?」
七瀬さんに言われたことが図星すぎて何も言えなかった。
中学の時、元カノが棗に心変わりをしてしまったのは、俺に魅力が足りなかったから。
それを棗のせいにして自分を守ったのは、俺にはない力を持っている棗が羨ましかったから。
だからあの時、棗を一番信じるべきだったのに自分の醜い嫉妬心に染まってしまった俺は棗を悪者に仕立て上げることしかできなかった。
今もまだ間違った感情で他人を巻き込んでまで俺は復讐をしようと過去に囚われ続けている。
最低で合わせる顔すらない。どんなに罵られたって足りないくらいだ。
「悪かった。中学の時、おまえの彼女だからって最初から優しくしてやる必要なんてなかった」
「…は?」
「俺がもっと気をつけていれば、おまえを苦しめることもなかったのにな。悪かった」
下げられた棗の後頭部を見つめながら、呆然と立ち尽くす。
七瀬さんに手を出したことをわざわざ責めに来たのだろうか。
わかっている。ただの八つ当たりだって。
–––「本当は親友の棗のことを信じてあげられなかった自分が坂上くんは一番許せないんじゃないの…?」
七瀬さんに言われたことが図星すぎて何も言えなかった。
中学の時、元カノが棗に心変わりをしてしまったのは、俺に魅力が足りなかったから。
それを棗のせいにして自分を守ったのは、俺にはない力を持っている棗が羨ましかったから。
だからあの時、棗を一番信じるべきだったのに自分の醜い嫉妬心に染まってしまった俺は棗を悪者に仕立て上げることしかできなかった。
今もまだ間違った感情で他人を巻き込んでまで俺は復讐をしようと過去に囚われ続けている。
最低で合わせる顔すらない。どんなに罵られたって足りないくらいだ。
「悪かった。中学の時、おまえの彼女だからって最初から優しくしてやる必要なんてなかった」
「…は?」
「俺がもっと気をつけていれば、おまえを苦しめることもなかったのにな。悪かった」
下げられた棗の後頭部を見つめながら、呆然と立ち尽くす。