眠り王子と夢中の恋。
私は眉を下げて俯いた。

「いえ……楽しくなると昔からはしゃぎすぎてしまうらしくて。家族にもそう言われるんです」

あの日から性格が変わってしまったが、楽しくなるとはしゃぎすぎるところは前も同じだったらしい。

『無の顔』だった時でも、校外学習や修学旅行などは心の中でものすごく興奮していた。

「いつもはしゃいでていいのに。可愛いよ」

「そんな訳にはいきませんよっ……!」

水族館内の昼食にて。

「あ、私たこ焼き食べたいです」

「……水族館でたこ焼きってどうなの?」

朝霧くんはフライドポテトを食べる。

わ、とてもおいしそう……!いいなぁ。

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