眠り王子と夢中の恋。
──でも、と前を見据える。

「待たせていたですしね、玲音」

今は、あなたに会えるだけでいい。

ドアノブに手をかけ、ふうっと息を吐いて押す。

そこには、

夢で見た通りの玲音が横たわっていた。

「……っ」

思わず硬直する。

髪は伸びていて、切長の目は閉ざされている。
真っ白な服に身を包み、同じくらい真っ白な肌には血が通ってないのかと思うほどだ。

何も機器をつけていないため、本当に眠っているかと思う。

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