眠り王子と夢中の恋。



小春たちがやっている事は紛れもなくいじめだ。

先生に言えば良いのだと思うけれど、
そうするとあの人たちに屈しているようで嫌。


私は大丈夫。いじめなんかに、負けない。
負けたくない。

小春たちに負けるなんて、
くだらない人たちに負けるなんて、

それこそ私がくだらないから。


……?なぜだろう。
いつもなら、何も感じないはずなのに。

視界がボヤけ、私は初めての感情に戸惑う。
何これ、苛立ちでも悲しみでも絶望でもある……

目に込み上げる熱いものは、まさか──。


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