逆プロポーズではじまる交際0日婚! 〜狙うのは脚本家としての成功とXXX
 その言葉を聞いて少し恥ずかしくなる。私にとって、蓮さんは眩しすぎて……恋人だと思われる自信なんて、まだほとんどない。

 とりあえず今夜のプチ同窓会で、みんなに恋人だと信じてもらえるかどうかが第一関門だ。

 その席には和樹も来る。私がとってもとっても幸せだと、和樹に思ってもらえるなら一石二鳥だ。

 新幹線が滑らかに飯山駅のホームに滑り込む。

 たった1泊2日の予定とはいえ、これからの行程と、多くの人に「偽り」の関係を見せることになるプレッシャーが、胸を締め付けてくる。

 そんな私の心情に気づいたのか、蓮さんが柔らかく笑った。

「大丈夫だよ」

 その言葉は温かく、私の緊張を少しだけ解いてくれる。彼は先に立ち上がり、私に手を差し出した。

「ありがとう」

 その手を取って立ち上がりながら、私は心の中でそっと願った。

──蓮さんにもっと触れていたい。もっと近くで、この温もりを感じていたいと。
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