逆プロポーズではじまる交際0日婚! 〜狙うのは脚本家としての成功とXXX
「蓮さんなら、祭りのハッピを着てもサマになるから大丈夫」

 そんな冗談交じりの言葉なら気兼ねなく伝えられる。彼は微笑みながら「それじゃ、来年の夏祭りは一緒にハッピを着よう」と提案してくれた。

 その未来の約束が、少しだけ胸を温かくした。

「薫のご実家、駅からは近い?」

「少し離れているけど、駅まで明日香ちゃんが迎えに来てくれるの。明日香ちゃん、飲み会の前に蓮さんに会いたいって」

「薫の友達ならいい人に決まってるから、会えるのが楽しみだ」

 その言葉に、後回しにしていたことを思い出す。

「東京で、もう一人紹介したい友達がいるの。会社の同僚で、友記子っていうんだけど……まだ蓮さんのこと話してなくて」

 うちの会社と蓮さんの間には、偶然にもシナリオの繋がりが出来てしまったため、なんとなく友記子にも話していなかった。それで私は、必殺技「先送り&放置」を発動していたのだ。

「もちろん構わないよ。そろそろ『本当に婚約者か?』なんて疑われることもないだろうし」
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