逆プロポーズではじまる交際0日婚! 〜狙うのは脚本家としての成功とXXX
「気にしないで。私だって、蓮さんに迷惑かけたことあるし。ほら……蓮さんが初めて私の服を脱がせたときとか」

 わざと冗談っぽく言うと、蓮さんは小さく笑った。でも、その笑顔はどこかぎこちなくて、いつもの彼とは少し違っていた。

 そのとき、甘えた声で鳴きながらミオが入ってきた。そして当然のように、蓮さんのために敷いた布団にのっそりと乗っかる。

「ちょっとミオちゃん、蓮さんが寝られなくなっちゃうでしょ。寝るなら、私と一緒に寝ようよ」

 私が手を差し出すと、ミオはちらりとこちらを見て、まるで「ふん」と言わんばかりに、蓮さんの隣で丸くなった。

「かわいくないなあ。ミルクから育ててあげたのに、私より蓮さんがいいなんて」

 そんなやり取りを見て、蓮さんの表情がようやく、ほんの少しだけやわらいだ。

「僕は大丈夫だよ。ミオちゃん、一緒に寝ようか」

 そう言いながら撫でると、ミオは嬉しそうに喉を鳴らし、頭を擦り寄せた。蓮さんがいいと言うなら、まぁ、今日はそれでいいか。

「おやすみなさい」

 そう言って、私は客間を後にした。
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