逆プロポーズではじまる交際0日婚! 〜狙うのは脚本家としての成功とXXX
 それから私たちの話題は、自然と昔の思い出へと移っていった。

 小学生の頃、神社で虫取りに夢中になったこと。明日香ちゃんが、お母さんの買ってきた食パンを全部ハトにあげて怒られたこと。木に登って降りられなくなり、消防団のおじさんたちにこっぴどく叱られたこと……。

 他愛のないことばかりだけど、どれも色鮮やかに心に残っている。

 小学校時代からの友達は、もう家族みたいなものだ。明日香ちゃんとこうして話しているだけで、心がじんわりとあたたかくなっていく。

 昨日のピクニックも楽しかったけれど、二人だけで心おきなく過ごす時間には、また違った心地よさがあった。

 食事が終わったあと、私たちはティラミスとコーヒーを注文することにした。店員さんを呼ぼうとしたとき、明日香ちゃんがふいに私の手を取る。

「薫、もうひとつ……謝らなくちゃいけないことがあるの」

「え?」

 そう言った瞬間、誰かが私たちのテーブルの横に立った。見上げると──和樹が、私たちを見下ろしていた。

「和樹……」

 私は驚いて明日香ちゃんを見た。「どういうこと?」
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