逆プロポーズではじまる交際0日婚! 〜狙うのは脚本家としての成功とXXX
 それからお母さんは、「薫さんが楽しんでくれると思って」と言いながら、棚から一冊のアルバムを取り出した。

「少ししかなくてごめんなさいね。鎌倉の家には、もっとたくさん写真があるのだけど……」

 ページを開くと、小学校低学年くらいの蓮さんの写真。あまりの可愛らしさに、思わず「わぁ!」と声が漏れる。

「ちょっと母さん、やめてくれよ」

 蓮さんは真っ赤になって、ブランコの前で半べそをかいている写真を手で隠そうとする。でも、どれを見ても、彼が昔からハンサムだったことは隠しようがなかった。

 最初はちょっと緊張していたし、途中、妙な疑念まで抱いてしまったけれど──気がつけば、すっかり肩の力が抜けていた。

 お母さんは話の引き出し方がとても上手で、まるで昔からの知り合いみたいに、自然と会話が弾んでいた。

 気がつけば、すでに16時を過ぎていた。窓の外には美しい夕焼けが広がっている。

「そろそろ帰ろうか」

 蓮さんが立ち上がる。

「明日、アメリカの会社とオンラインミーティングがあるから、ちょっと早めに出社したいんだ」
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