逆プロポーズではじまる交際0日婚! 〜狙うのは脚本家としての成功とXXX
彼が昔は人並みに飲んでいたと話していたこと。けれど今は、お酒から距離を置いていること──。
それはきっと、ただの好みや体質の問題じゃなかった。
お母さんが断酒を続けられるように、息子として、できる限りの距離で、寄り添い続けようとしていたのだ。
蓮さんは、そんな想いをずっと心の奥に抱えていたんだ。
しばらくのあいだ、私たちは何も言わなかった。潮の香りだけが濃くなり、静かな波の音が、絶え間なく響いていた。
どれくらい時間が流れただろう。ふいに、蓮さんが口を開いた。
「薫と始めて出会った日」
私は顔を上げて、蓮さんを見る。
「あの日、もう何年も断酒していた母が、スリップ──再飲酒してしまったんだ」
蓮さんの瞳は、暗い海を見つめ続けている。
「大磯の別荘で、母さんに友達ができて、ワイン会に誘われたらしい。本人は飲まないつもりだったみたいだけど、テイスティング程度なら……って言われて。でも、一口飲んだら、止まるわけがなかった」
涙をこらえるように空を見上げ、彼は言葉を続ける。
それはきっと、ただの好みや体質の問題じゃなかった。
お母さんが断酒を続けられるように、息子として、できる限りの距離で、寄り添い続けようとしていたのだ。
蓮さんは、そんな想いをずっと心の奥に抱えていたんだ。
しばらくのあいだ、私たちは何も言わなかった。潮の香りだけが濃くなり、静かな波の音が、絶え間なく響いていた。
どれくらい時間が流れただろう。ふいに、蓮さんが口を開いた。
「薫と始めて出会った日」
私は顔を上げて、蓮さんを見る。
「あの日、もう何年も断酒していた母が、スリップ──再飲酒してしまったんだ」
蓮さんの瞳は、暗い海を見つめ続けている。
「大磯の別荘で、母さんに友達ができて、ワイン会に誘われたらしい。本人は飲まないつもりだったみたいだけど、テイスティング程度なら……って言われて。でも、一口飲んだら、止まるわけがなかった」
涙をこらえるように空を見上げ、彼は言葉を続ける。