逆プロポーズではじまる交際0日婚! 〜狙うのは脚本家としての成功とXXX
 その時、LINEの通知音が響いた。なんというタイミングだろう、画面には蓮さんからのメッセージが表示されている。

『僕の部屋に、薫の手帳が落ちていました。主寝室に置いておきます。取りに来るときには知らせてもらえると嬉しいです』

 私はバッグの中を見て、手帳がないことに気がついた。ポケットに入れておいたはずだから……服を脱いだ時に、落ちてしまったんだ。

 そこまで考えて、私は気がついた。蓮さんは今、家にいるんだ。

 さっきの彼女と一緒に? ……私が、しばらく友記子のところに泊まると言ったから?

 私はこめかみを押さえた。ああ、こうやってぐるぐる思い悩むのは私らしくない。こんな時、いつもの私ならどうするだろう?

 松本さんが「ではこれで」と退室したので、私は思い切って広瀬さんに聞いてみた。

「広瀬さん、すみません。時間がないのは重々承知しているのですが……」

 彼女は眉を寄せたまま私を見る。

「蓮さん、家にいるみたいなんです。手帳を家に忘れてしまったので、取りに帰るがてら、ちょっとだけ……確認しに行ってもいいですか?」

 広瀬さんは呆れたような顔をした。
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