逆プロポーズではじまる交際0日婚! 〜狙うのは脚本家としての成功とXXX
 そう言ってから、ふと気づいた。離れていた時間が、この何気ないひとときの大切さを教えてくれた気がする。蓮さんと一緒にいられること自体が、私の宝物だ。

 蓮さんは小さく微笑みながら続けた。

「レストランでこの写真を見たとき、薫、なんて言ったか覚えてる?」

 私はちょっと考えてから答えた。

「たしか、『モノクロなのに色が見える』って?」

「そう。僕も昔からそう感じてたけど、あのとき薫にそう言われて、初めてはっきり気づいたんだ。……気づかせてくれて、嬉しかった」

 少し照れくさくなり、私は写真集の表紙に視線を落とした。

 ──蓮さんにどうしても聞きたいことが、あと一つだけある。切り出しにくいけれど、今なら……聞けるかもしれない。

「……蓮さん、質問があるのですが」

「なに?」

「その……この間の夜のこと、なんだけど」

 うわ、すごく言いづらい。蓮さんも、少し歯切れが悪くなって、小さく「……うん」とだけ言う。恥ずかしくて、蓮さんの顔を見ることができないまま続けた。

「あのとき、蓮さん『ごめん』って言ったよね? ……あれって、どういう意味だったの?」
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