逆プロポーズではじまる交際0日婚! 〜狙うのは脚本家としての成功とXXX
 私たちは向かい合って座り、目が合うたびに照れ笑いを浮かべ、恥ずかしさでどちらからともなく目をそらした。──こういう「照れ」も含めて憧れていたはずなのに、想像以上に恥ずかしくて、胸が甘くくすぐられるようだった。

 蓮さんが漕ぐボートは、静かな水面をゆっくりと進んでいく。薄い銀色の光を湛えた池は、凍えるほど透き通っていて、冷たいガラスのように輝いていた。

「寒くない?」

 蓮さんが尋ねる。その声は思いやりに満ちていて、それだけで私の心は少し温かくなる。でも……。

「少し、寒いかも」

 バランスを崩さないように注意しながら、そっと彼の方へ近づいた。蓮さんは迷うことなく自分のカシミヤのマフラーを外し、私の首にふんわりと巻いてくれた。その瞬間、急に蓮さんの温もりに包まれて、胸が高鳴るのを感じた。

 「まだ寒い?」
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