逆プロポーズではじまる交際0日婚! 〜狙うのは脚本家としての成功とXXX
マフラーの両端を優しく持ちながら、蓮さんが微笑む。目の前にいる彼の優しい顔を見ていると、その胸に飛び込んでしまいたい衝動が湧き上がったけれど、もちろんそんなことはできない。転覆するかもしれないし。
微笑み返しながら「ありがとう。もう大丈夫」と答えると、蓮さんは安心したように、マフラーの端を整えてくれた。
「蓮さん、話があるの」
マフラーの温もりに背中を押されるように、私は意を決して口を開いた。そして、独立することと、『記憶の片隅にいつもいて』のクレジットが会社名義になることを彼に伝えた。
蓮さんは何も言わず、ただ静かに私を見つめながら耳を傾けてくれた。
「……最初は納得できなかった。でも、祐介に相談しているうちに気持ちが整理されて、今ではそれが一番いい選択だと信じてる。これが、私の正直な気持ちです」
話し終えると、蓮さんは小さく息をつき、静かに言葉を紡いだ。
「この間、珍しく落ち込んでいたときの話だよね。──祐介くんに相談して、薫は倉本先生の提案を受け入れようと決心したの?」
私は少し考えてから訂正した。
「ニュアンス的には、私がベストだと思う方法が、祐介と話しているうちに引き出された、って感じかな。祐介とは昔から、そうやってお互いに相談相手になってきたの」
「……そうなんだ」
蓮さんは目を伏せて、何か思い巡らせるような表情を浮かべた。その様子に少しだけ違和感を覚えた私は、彼の顔を覗き込むようにして尋ねた。
「もしかして、クレジットを諦めない方がよかったと思ってる?」
蓮さんは小さく笑いながら首を横に振った。その笑みには、少しだけ自嘲の色が混ざっていた。
微笑み返しながら「ありがとう。もう大丈夫」と答えると、蓮さんは安心したように、マフラーの端を整えてくれた。
「蓮さん、話があるの」
マフラーの温もりに背中を押されるように、私は意を決して口を開いた。そして、独立することと、『記憶の片隅にいつもいて』のクレジットが会社名義になることを彼に伝えた。
蓮さんは何も言わず、ただ静かに私を見つめながら耳を傾けてくれた。
「……最初は納得できなかった。でも、祐介に相談しているうちに気持ちが整理されて、今ではそれが一番いい選択だと信じてる。これが、私の正直な気持ちです」
話し終えると、蓮さんは小さく息をつき、静かに言葉を紡いだ。
「この間、珍しく落ち込んでいたときの話だよね。──祐介くんに相談して、薫は倉本先生の提案を受け入れようと決心したの?」
私は少し考えてから訂正した。
「ニュアンス的には、私がベストだと思う方法が、祐介と話しているうちに引き出された、って感じかな。祐介とは昔から、そうやってお互いに相談相手になってきたの」
「……そうなんだ」
蓮さんは目を伏せて、何か思い巡らせるような表情を浮かべた。その様子に少しだけ違和感を覚えた私は、彼の顔を覗き込むようにして尋ねた。
「もしかして、クレジットを諦めない方がよかったと思ってる?」
蓮さんは小さく笑いながら首を横に振った。その笑みには、少しだけ自嘲の色が混ざっていた。