逆プロポーズではじまる交際0日婚! 〜狙うのは脚本家としての成功とXXX
 蓮さんは腕を組み、ソファに深くもたれかかった。

「同居する前にこの話をすると、ありとあらゆる手を使って妨害されそうな気がするんだ。幸い、父はしばらくアメリカ出張だし、兄も不在だ、妹はカナダの大学院に行っている。しばらくは気楽にルームシェア生活をしよう」

 なんてインターナショナルな家族なんだろう。話を聞いているだけで、めちゃくちゃまぶしい。

「蓮さんのお母さんだけでも、先に挨拶をしたほうがいいんじゃない?」

 彼の顔から、ふと表情が消えた。

 少しの間、蓮さんは凍りつくような冷たい視線で一点を見据えた。最初に会った日の、拒絶するようなあの瞳だ。それから彼は、ゆっくりと目を閉じた。

「その心配はいらないよ。とにかく、僕の実家のことは僕がなんとかする。薫こそ、挨拶が必要だったらいつでも言ってくれ」

 再び目を開いたときには、いつもの連さんが戻ってきていた。

「ご実家は、長野だったよね?」

「うん。新潟に近くで、雪がすごく降るところ」
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