逆プロポーズではじまる交際0日婚! 〜狙うのは脚本家としての成功とXXX
「発注元はダークレイス社ですか⁉︎」
思わず声が強くなった。先生は一瞬驚いたように目を見開き、それから満足げに頷いた。
「その通りよ。この案件は安斎くんに任せるわ。最近、彼も随分と力をつけてきたの。あなたのことなんて、すぐに追い越せるでしょうね」
倉本先生は口元を緩め、楽しそうに笑った。
「椿井ちゃん、あなた確か、ダークレイス社の作品は好きじゃなかったわよね。オーディエンスに想像の余地を与えないって、前に言ってたじゃない?」
言葉の端々に、勝ち誇ったような響きが滲んでいる。
「でもね、細部にこだわって芸術性を追求するエルネストEP社より、誰にでもわかりやすいエンターテインメントを作るダークレイス社のほうが、ビジネスとしては正解なの。あなたにも、そのうちわかるわ」
呆然としたままオフィスを出ると、十五人ほどの社員たちがドアの前で待っていた。中央には、友記子と航が立っている。
「薫、独立おめでとう」
航はそう言って、手に持った花束を差し出した。
その瞬間、ようやく実感が込み上げてきた。私は今日、この職場を去る。もう、この仲間たちと肩を並べて仕事をすることはないのだ──そう思った途端、鼻の奥がツンと痛くなった。
友記子が、クラフトの紙袋を手渡してきた。
「これ、みんなからのプレゼント。開けてみて」
思わず声が強くなった。先生は一瞬驚いたように目を見開き、それから満足げに頷いた。
「その通りよ。この案件は安斎くんに任せるわ。最近、彼も随分と力をつけてきたの。あなたのことなんて、すぐに追い越せるでしょうね」
倉本先生は口元を緩め、楽しそうに笑った。
「椿井ちゃん、あなた確か、ダークレイス社の作品は好きじゃなかったわよね。オーディエンスに想像の余地を与えないって、前に言ってたじゃない?」
言葉の端々に、勝ち誇ったような響きが滲んでいる。
「でもね、細部にこだわって芸術性を追求するエルネストEP社より、誰にでもわかりやすいエンターテインメントを作るダークレイス社のほうが、ビジネスとしては正解なの。あなたにも、そのうちわかるわ」
呆然としたままオフィスを出ると、十五人ほどの社員たちがドアの前で待っていた。中央には、友記子と航が立っている。
「薫、独立おめでとう」
航はそう言って、手に持った花束を差し出した。
その瞬間、ようやく実感が込み上げてきた。私は今日、この職場を去る。もう、この仲間たちと肩を並べて仕事をすることはないのだ──そう思った途端、鼻の奥がツンと痛くなった。
友記子が、クラフトの紙袋を手渡してきた。
「これ、みんなからのプレゼント。開けてみて」