逆プロポーズではじまる交際0日婚! 〜狙うのは脚本家としての成功とXXX
 そんな告白は、私にとって何の意味もない。航は最初から最後まで、私にとって友達だったから。……大切な、友達だったから。

 涙で鼻の奥がツンと痛くなる。

「取材の時、みのりが俺のこと気に入ってるんだろうなって、すぐに分かった。脚本を渡したのも、俺の脚本ってことにすれば、もっとみのりの気を引けるだろうと思って、軽い気持ちで渡してしまったんだ。そしたら、知り合いの映像制作会社に売り込んであげるって言われて」

「まさか航、それを条件になんて……」

「いや、誤解しないでくれ。その引き換えに付き合ったわけじゃない。みのりはあくまで俺の夢に協力してくれただけだ。彼女は何も求めなかったし、何度か会ううちに、俺もみのりのことを好きになった。打算とかじゃない」

 よかった。そんな取引みたいな恋愛は誰も幸せにしないし、間に入った私の脚本にも申し訳が立たない。

 そこまで話して、航は両手で頭を覆った。表情は、両肘で隠されていて見ることはできない。
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