そばにいるって、君が忘れないように
私は後ろを振り返った。
 
辺りを見渡す。


「のどか、どうかした?」
 

母が尋ねてきた。


「ううん、なんでもない。ほらほら入って」

 
いや……確かに聞こえた。
 
よかったねって声がはっきりと私の耳に……。
 
すぐ近くで言っているかのように……優弥先輩の声が。
 

でもそこには誰もいなかった。

いるはずもなかった。
 
 
きっと幻聴を聞いてしまったのだろう。
 
そういうときだってある。
 
そう。

きっとそうだ。
 
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