愛を知って涙に幸あれ。

「我が子は、どうですか?」

わたしがそう訊くと、幹ちゃんは涙ぐみながら「自分の子って、、、こんなに可愛く感じるもんなんだなぁ。」と言った。

「わたしたち、3人家族になったね。」
「そうだな。守るものが増えた、、、俺、もっと頑張らなきゃな。」
「幹ちゃんだけじゃないよ?二人で一緒に頑張ろう?二人で、この子を育てていこうね。」
「うん。」

そう話して、わたしたちは微笑み合った。

「それにしても、優弦に似てないか?」
「やっぱり?わたしも思ってた!」
「俺の子だよな?」
「当たり前でしょ!」
「俺の要素、どこにある?」

幹ちゃんがそう言うので、わたしは我が子の小さな手を取り、「見て?」と言った。

「幹ちゃんと同じ手。わたしの大好きな幹ちゃんの手とそっくり。」

わたしがそう言うと、幹ちゃんは笑いながら、「本当だ。この手は俺の手と同じだな。」と言った。

幹ちゃんは我が子の小さな手を取り、握手をするようにそっと上下に動かすと「パパですよ〜。」と言った。

その幹ちゃんと我が子の姿が愛おしすぎて泣けてくるわたし。

そして、幹ちゃんとわたしの第一子は、"志"にお兄ちゃんの名前から一文字もらい、"志弦"(しづる)と名付けた。

お兄ちゃん、わたしたちに家族が増えたよ。

お兄ちゃんに甥っ子が出来たよ。

本当だったら、お兄ちゃんに抱っこしてもらいたかったけど、どうか志弦の成長を見守っていてください。

これまでたくさん苦労してきたけど、お兄ちゃんが繋いでくれた縁のおかげで幹ちゃんと幸せな家庭を築けたし、これからも築いていきます。

お兄ちゃん、わたし今、凄く幸せだよ。



―END―


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