魔術罠師と猛犬娘/~と犬魔法ete
サキュバス姫騎士のピンクポテト/犬鳴姉弟の新生活inリベリオ屯田兵村(2)
1
「まずは練習用だな。実戦だったら、今はもう少し小型で扱いやすいのが良いかもしれない。大人になれば、たぶんレトだったら片手でも普通に使える腕力になるはずだが、今は「両手で扱う」練習」
「両手で?」
「俺が利き腕をやられてもどうにかなった理由は、両手剣で練習しているうちに、左手でも武器を扱うコツが飲み込めた。補助で添えている感じだったけど、いつの間にか左手だけでも軽いめの剣なら使えるようになっていた」
トラとレトは小屋横の庭の空き地で剣のレクチャーしている。レトはすぐにトラにすっかり懐いてしまい、トラも弟分として気に入ったらしい。恋人寸前の男が愛弟と仲良しなのは、ルパにとっても姉として嬉しい光景であった。
それでトラは、過去に修錬に使っていた大型の剣を死蔵していた物置場の片隅から引っ張り出してきて、レトに与えた。人間の腕力では片腕では扱いが難しく、トラは利き腕が義手であるため片腕で無理に振り回すと義手の耐久力が持たないらしい。獣エルフの少年であるレトからすれば両手なら十分に使えるし、将来的に体が成長しきれば片手でも振り回せるだろう。
(伯父さんがやられてから、教えてくれる人がいなかったから、レトの訓練の先生をどうするか困ってたのよねえ)
ルパも初歩的な武器の使い方は全く知らないわけではなかったが、変身時には四足獣になるタイプだから、二足歩行の狼男(女)として強大なパワーで武器を使えるわけではない。そのために武器術や格闘術を覚えても旨味が少なかったし、女でもあるからイマイチに得意でない。狩猟のときには狼の姿で探して追跡して、他の人間やエルフの狩人と協力して猟犬役をすることが多かった(臭いで辿って探したり、別方向から追い立てや追い込みしたりする係)。
以前には養親でもある同居の伯父がいて、小さい子供相手ながら色々と教えてくれていた(魔族の病毒テロで病死した母の実兄)。しかし魔族との戦いで戦死しており、それ以来に一人で手斧を振ったり投げる練習しているレトは哀れで寂しげだったし、一人だけで訓練していても限界もある。
(それは良いんだけど。 あーしよりレトの方が仲良くなってね?)
離れた横で眺めて満足しつつも、ルパとしては軽い不満もなくはない。このリベリオ屯田兵村に到着・入村して三日目なのだが、考えてみたらあれから二度目のキスすらしていない。トラは興味を持ったり欲情しているそぶりはあるのだが、遠慮したり見合わせて慎重に様子を見ているふうでもある。むしろレトとの新しい友達付き合いを優先していて、姉のルパとのことは保留して棚上げしている節すらある。
(どうしよう? こっちから聞いたり迫ってみようかな? でもなんか恥ずかしいし)
意識しだしてしまうと、かえってどうすればいいのやらわからなくなってきてしまう。ルパは元から恋愛には疎かったものだから余計に。
「まずは練習用だな。実戦だったら、今はもう少し小型で扱いやすいのが良いかもしれない。大人になれば、たぶんレトだったら片手でも普通に使える腕力になるはずだが、今は「両手で扱う」練習」
「両手で?」
「俺が利き腕をやられてもどうにかなった理由は、両手剣で練習しているうちに、左手でも武器を扱うコツが飲み込めた。補助で添えている感じだったけど、いつの間にか左手だけでも軽いめの剣なら使えるようになっていた」
トラとレトは小屋横の庭の空き地で剣のレクチャーしている。レトはすぐにトラにすっかり懐いてしまい、トラも弟分として気に入ったらしい。恋人寸前の男が愛弟と仲良しなのは、ルパにとっても姉として嬉しい光景であった。
それでトラは、過去に修錬に使っていた大型の剣を死蔵していた物置場の片隅から引っ張り出してきて、レトに与えた。人間の腕力では片腕では扱いが難しく、トラは利き腕が義手であるため片腕で無理に振り回すと義手の耐久力が持たないらしい。獣エルフの少年であるレトからすれば両手なら十分に使えるし、将来的に体が成長しきれば片手でも振り回せるだろう。
(伯父さんがやられてから、教えてくれる人がいなかったから、レトの訓練の先生をどうするか困ってたのよねえ)
ルパも初歩的な武器の使い方は全く知らないわけではなかったが、変身時には四足獣になるタイプだから、二足歩行の狼男(女)として強大なパワーで武器を使えるわけではない。そのために武器術や格闘術を覚えても旨味が少なかったし、女でもあるからイマイチに得意でない。狩猟のときには狼の姿で探して追跡して、他の人間やエルフの狩人と協力して猟犬役をすることが多かった(臭いで辿って探したり、別方向から追い立てや追い込みしたりする係)。
以前には養親でもある同居の伯父がいて、小さい子供相手ながら色々と教えてくれていた(魔族の病毒テロで病死した母の実兄)。しかし魔族との戦いで戦死しており、それ以来に一人で手斧を振ったり投げる練習しているレトは哀れで寂しげだったし、一人だけで訓練していても限界もある。
(それは良いんだけど。 あーしよりレトの方が仲良くなってね?)
離れた横で眺めて満足しつつも、ルパとしては軽い不満もなくはない。このリベリオ屯田兵村に到着・入村して三日目なのだが、考えてみたらあれから二度目のキスすらしていない。トラは興味を持ったり欲情しているそぶりはあるのだが、遠慮したり見合わせて慎重に様子を見ているふうでもある。むしろレトとの新しい友達付き合いを優先していて、姉のルパとのことは保留して棚上げしている節すらある。
(どうしよう? こっちから聞いたり迫ってみようかな? でもなんか恥ずかしいし)
意識しだしてしまうと、かえってどうすればいいのやらわからなくなってきてしまう。ルパは元から恋愛には疎かったものだから余計に。