すべてはあの花のために②



 とっても、大好きな人がいた。
 とってもとっても、大好きな人がいた。


 いつも笑顔で溢れていて。
 いつもあたたかくて。

 きっとこんな時間が、永遠に続くと信じて疑わなかった。



『――――ッ!!!!』



 だから、まだ残っている声に、そっと目を伏せ耳を塞ぐ。



 ……大丈夫。
 言い付けは、……――ちゃんとまだ、守ってるよ。


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