若頭は拾い猫を甘やかしたい。

episode 4

「疲れた…。」



最後の授業を終えてやっと長い学校の1日が終わろうとしていた。

今はSHRの時間で先生が色々な連絡をしている。


「ところで〜、誰かこの後資料室にこれを持って行ってくれる奴は居ないかー。」



先生は大きな束になったプリントを指さして資料室にそれを運んで欲しいようだ。


だけどクラスの中からは誰も手をあげない。

…………嫌な予感がする。



「うーん、月夜…頼んでもいいか？」



はぁ、やっぱり。
今までも大体、こういう雑用系のことは友達が少ない私が選ばれる。


まぁもう良いけど…。



「はい。」


そう返事して心の中でほんの一瞬、ため息をついた。



SHRが終わると、ちーちゃんが駆け寄ってきて



「都！本当に申し訳ないけど今から急いで委員会の方に行くから手伝えないの！ごめんね…。」



顔の前で手を合わせて本当に申し訳なさそうな顔で謝ってきた。

ちーちゃんはいつも手伝ってくれるから罪悪感を感じてしまっているんだろう。



「大丈夫、ちーちゃんも委員会のお仕事頑張ってね。」



私がそう言うとちーちゃんは目をきゅるきゅるとさせて抱きついた後に、嵐のように委員会の仕事へと向かっていった。


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