好きを消去する方法
『奈々、明日あいてる? 美味しいイタリアン見つけた』

メッセージと一緒にURLも添付される。

私はスマホを眺めたまま、光輝へと視線を戻した。

「夢香に返事しなくていいのかよ」

「明日、家帰ってからする」

「……俺も夢香とイタリアン行きてー」

「偶然装って来れば?」

「それガチで言ってる?」

「さあ」

「……てか夢香、彼氏できた?」

「知らない」

私は平然と嘘をつく。だってその方が光輝が傷つかないから。

(夢香、一昨日彼氏できたんだよね)

夢香は誰もが振り返るような端正な顔立ちで、黙っていても男が放っておかない上、性格は明るくコミュ力も高い。

それでいて裏表がなく、自分の美貌を鼻にかけたりすることもなく自然体の魅力がある。

そんな夢香の事が私は控えめに言っても大好きだ。

夢香といると居心地がよくて、夢香の周りには男女問わずいつも友達で溢れている。

所謂、人たらしというやつなんだろう。

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