姉たちに虐められてきたけど「能無しのフリ」はもう終わり。捨てられ先では野獣皇帝の寵愛が待っていて!?
 フィアンナの心の吐露に、遣る瀬無い思いが浮かぶ。
 震える彼女の肩に後ろからそっと手を回して抱き寄せる。
「俺は君の意思を尊重する。もし、今回の件で望みがあれば言ってほしい。前向きに検討したい」
 フィアンナが望むなら、煮え湯を飲まされた彼の国への援助すらやぶさかではなかった。しかし、俺の言葉に小さく肩を揺らしただけで、彼女は最後まで黙したまま答えなかった。
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