姉たちに虐められてきたけど「能無しのフリ」はもう終わり。捨てられ先では野獣皇帝の寵愛が待っていて!?
「なっ!? 陛下、お待ちください! わたくしは誓って虚言は申しておりません」
「私は『これ以上許さん』と言った。その忠告を無視し我が妃を愚弄した罪は重い! 連れて行け!」
ジンガルドが唸るように命じる。彼が全身から発する怒りの波動に、会場内は震えあがった。
「わたくしに触れるでない、この無礼も……きゃぁ!」
ルクレツィア王女は有無を言わさず──ただし、一定の敬意を払われつつ丁寧に──引っ立てられていく様子を、誰もが固唾をのんで見ていた。
王女の兄であるドラン王子が抗議の声をあげかけるが、戦慄く唇はまともに機能せずハクハクと小さく開閉を繰り返すのみ。同様にガタガタと震える彼の足も、前に出ていくことはなかった。
王女が扉の向こうに消えると、ジンガルドが会場内を一瞥してゆっくりと口を開く。
「我が妃に不名誉な噂があることは承知している。しかし、それは事実でない」
「私は『これ以上許さん』と言った。その忠告を無視し我が妃を愚弄した罪は重い! 連れて行け!」
ジンガルドが唸るように命じる。彼が全身から発する怒りの波動に、会場内は震えあがった。
「わたくしに触れるでない、この無礼も……きゃぁ!」
ルクレツィア王女は有無を言わさず──ただし、一定の敬意を払われつつ丁寧に──引っ立てられていく様子を、誰もが固唾をのんで見ていた。
王女の兄であるドラン王子が抗議の声をあげかけるが、戦慄く唇はまともに機能せずハクハクと小さく開閉を繰り返すのみ。同様にガタガタと震える彼の足も、前に出ていくことはなかった。
王女が扉の向こうに消えると、ジンガルドが会場内を一瞥してゆっくりと口を開く。
「我が妃に不名誉な噂があることは承知している。しかし、それは事実でない」