姉たちに虐められてきたけど「能無しのフリ」はもう終わり。捨てられ先では野獣皇帝の寵愛が待っていて!?
「武器を捨て、タイラント帝国に下ってください。そうすれば、あなた方とその家族、友人、大切な人たちにタイラント帝国民と同等の権利を保証しましょう。ただし現王家の政権は認められませんので、サドニア神聖王国の名は一旦わたくしとわたくしの夫が預かることになります」
 視覚が与える影響は甚大だ。
 フィアンナの正当性を保とうとでもするように、光の加護はその助力を惜しまない。この瞬間も、フィアンナ自身は発光しているかのように輝いているし、周囲には眩いほどの光が乱舞する。
「わたくしはかつての同胞たちに、明るい未来を望みます。どうかあなた方にとって悔いのない正しい選択を」
 神の名の下に実体のない迷信や根拠のない民間信仰すら時に脅威となる。その神の意思が形あるものとして示されたなら──。
 結果はもう瞭然だった。
 王国騎士団長が大地に膝を突いて剣を置く。
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