姉たちに虐められてきたけど「能無しのフリ」はもう終わり。捨てられ先では野獣皇帝の寵愛が待っていて!?
「もういい。寄越された女が野生の猿以下だというのはこの目で見た」
狡猾なサドニア神聖王国に、まんまとしてやられたのだ。この報告を待つまでもなく、そんなのは既に分かり切っていたことだ。
「本当に、なんと申し上げればいいのか」
責任を感じて俺以上に窶れたオズモルトの様相に苦笑が浮かぶ。
オズモルトが悪いわけではない。
軽んじられたのは我が国であり、皇帝たる俺。ならば此度の責は、帝国の長たる俺が負うべきものだ。
「謝罪はもう聞き飽きた。聞かんぞ」
「ジンガルド様……」
猿以下の花嫁を目にしてから、既に十日が経つ。件の王女は一週間前に帝宮に到着しており、協議の末、離宮に居を持たせていた。
女の知能が猿以下だろうがその身は王女で、『至高の華』と謳われる金髪紫目の色彩にも嘘はなく。結局、王女を受け入れるしか道はなかった。
狡猾なサドニア神聖王国に、まんまとしてやられたのだ。この報告を待つまでもなく、そんなのは既に分かり切っていたことだ。
「本当に、なんと申し上げればいいのか」
責任を感じて俺以上に窶れたオズモルトの様相に苦笑が浮かぶ。
オズモルトが悪いわけではない。
軽んじられたのは我が国であり、皇帝たる俺。ならば此度の責は、帝国の長たる俺が負うべきものだ。
「謝罪はもう聞き飽きた。聞かんぞ」
「ジンガルド様……」
猿以下の花嫁を目にしてから、既に十日が経つ。件の王女は一週間前に帝宮に到着しており、協議の末、離宮に居を持たせていた。
女の知能が猿以下だろうがその身は王女で、『至高の華』と謳われる金髪紫目の色彩にも嘘はなく。結局、王女を受け入れるしか道はなかった。