転生したら不良と恋する恋愛小説の悪女でした。


何?!

こういう人達って皆無神経なこと平気で言うの?!そういう人種?!!



まっじっで!ありえないんだけど!!




心の中でめちゃくちゃ悪態をつきながらも、それを顔に出さないようにする。

だって顔に出したらそれこそ情緒不安定だ。




……でもなんで?

なんであんなこといったのこいつ。

私の泣きの演技は完璧だったはずなのに。






もしかして……



“私”だから意味がない…?




そう思ったところでひとつ、重要なことを思い出した。



小説の中の和泉夕緋は、幼少期に色々あって人を信じられない人間になっていた。

しかし、少女と出逢い、共に過ごしていくうちに少しずつ絆されていき、いつしか少女に恋心を抱くようになる。



……和泉夕緋は確かそんな感じだったはず。

性格はひねくれたツンデレで、猫のような気まぐれさを持っている自由人。

…さっきからこれでもかってくらいマイペースだしね!!



それから、仲間と彼女しか信用してなくて、それ以外には興味もなければどうでもいいといった感じ。






つまり、だ。



和泉夕緋にとって仲間でも何でもない私なんて心底どうでもいいやつなわけだ。



そんなどうでもいい女が目の前で泣いてても、慰める意味もないしそれこそ何度もいうけど本当の本当にどうでもいいわけだ。




現段階で和泉夕緋が少女にどれくらい心を開いているのかは知らないけど、少なくとも私なんかよりは全然信用してることだろう。



そんな少女の涙ならまだしも、私なんかの涙なんてそりゃあ……。





拭ってやる価値もないわよね!!!!

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