うしろの正面だーあれ
泣き疲れて顔を上げると、そこに美津の姿はなかった。
『はぁ…』
ひとつ溜め息をして、保健室に向かう。
ガラッ
『失礼します…』
『あら、どうしたの?』
奥から保健医が出てきた。
『ボールが破裂して…』
『ボールが!?
そんなの初めて聞いたわ。』
『………………。』
『はい、右向いてね。』
言われた通り、右を向く。
『…よし、これで大丈夫。』
『ありがとうございました。』
咲子が保健室を出ようとすると、後ろから声を掛けられた。
『あなた…大丈夫?』
『え…?』
『仲間外れにあってない?』
『!…大丈夫です。』
それだけ言うと、咲子は勢いよく駆け出した。