うしろの正面だーあれ



『何 泣いてんだよ、嬉し泣きか?』



『悲し涙に決まってるじゃない!隆史くん、死んじゃったんだよ!?』



隆史はポケーッとした顔をしている。



自分が死んだことに気付いていないのだろうか。






『俺、死んでないけど。』



しばらく考えた後、隆史は控えめに言った。



『は!?死んだよ!!
生きてるわけないじゃん!!』



『生きてるって!
見て分かんねぇのかよ…。』



『だってっ…』



『俺のこと、見えてますよね?』



隆史は野次馬のひとりに聞いた。



『何言ってんだ!坊主、助かったんだぞ!喜べ!』



『…ほらな?』



そう言って、隆史は微笑んだ。



その笑顔を見た瞬間、咲子は再び 大粒の涙を流した。



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