うしろの正面だーあれ



咲子は、自分が突き落とされた あの日のことを話し始めた。



『…朝子ちゃんのお見舞いに行った帰りだった。
細い道を通ってたら、高井戸さんと平塚さんが現れて…』



『現れて?』



隆史が急かすように2度繰り返す。



『………………。』



しかし、次の言葉を咲子は発しない。



『?
どうしたんだよ。』



突然 黙ってしまった咲子に、隆史は問う。



咲子は躊躇いがちに隆史を見上げた。



『かごめかごめ 歌われた…。』



『っ…
思っきし関係あるじゃねぇか…。』



『だよね…。』



気まずそうに笑った咲子を、隆史は冗談っぽく睨みつけた。



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