うしろの正面だーあれ
佐和の様子に気付いた看護士は、少し控え目に『大丈夫?』と訊いた。
その質問に、コクリと頷く佐和。
今にも泣きそうな佐和の頭を、看護士は優しく撫でた。
コンコン・・
『あら、お友達かしら。』
そう言って、看護士は病室のドアを開けた。
『咲子ちゃん…。』
佐和を訪ねてきたのは咲子だった。
『佐和ちゃん、大丈夫?』
『………………。』
佐和は咲子を軽蔑しているのだ。
義孝の話を聞いてから。
しかし、咲子が知るはずもない。
黙り込む佐和に、咲子は不思議そうに首を傾げた。