うしろの正面だーあれ



『じゃあ、火傷の消毒するからね。』



そう言って、看護士は 佐和の両腕に巻かれた白い包帯を外し始めた。



ふと顔を上げると、そこに義孝の姿はなかった。



『ちょっと しみると思うけど我慢してね〜。』



『痛っ…!』



ちょっとどころではない。



ひどく痛むのだ。



火傷の跡は少し膿んでいて、見ているだけでも吐き気がする。



醜い腕…。



佐和は、色んなものを失った代わりに、酷いものを手に入れてしまった。



一生付き合っていかなければならないのだ。



この醜い腕と…。



< 253 / 675 >

この作品をシェア

pagetop